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きょう、たまたまテレビを付けたところ、コンビニエンスストア大手のセブンイレブンのフランチャイズ店が、「人手不足のため24時間営業をやめたい」と申し出たところ、本社から契約違反として違約金1700万円を求められたというニュースが流れていました。

セブンイレブンは開店時に24時間営業することを前提にした契約書に署名した上で営業を許されていることを始めて知りました。

今では日本国民にとり、コンビニは日常生活の上でなくてはらないもので、社会インフラの一つとさえ認識される存在です。

日常雑貨の販売のみならず、公共料金の振り込みまで引き受けていますから、これなしで国民が生活していくのは難しくさえなっているといえるでしょう。

現在ではコンビニもセブン以外にたくさんありますが、なんといっても老舗のセブンは日本人の生活に広く、深く浸透しています。

このセブンの本社とフランチャイズ店とのトラブルで、閉店に追い込まれるとなると、地域住民はかなり不便を感ずることでしょう。

この店では、経営者の奥様がお亡くなりになり、さらに複数のバイト従業員が退職したために、人手不足で24時間営業を続けられなくなり、やむなく営業時間の短縮をしたいと本社に申し出たとのことでした。労働時間を見ると、このままでは店主の過労死は避けられない数値でした。

店主は経営者としての責任上、仕事を休む、すなわち、営業を止めるわけにはいかない状況のようでした。

24時間営業でコンビニがいつも開いているのは、ほんとうにありがたいのですが、そのために店主や従業員が過労死していくのを許してはなりません。

セブンの本社が動いて、なんとかしてフランチャイズ店に応援を出すなどして、グループの店が存続して、社会の重要なインフラとなっているコンビニ各店が存続していけるようにしてほしいものです。そのために、今後はコンビニだからといって24時間オープンの基本方針から外れる店の存在を許してほしいと思います。働き方改革が叫ばれている時代ですから、コンビニ大手のセブンさんが先頭に立ってこの業界の働き方改革を実践してほしいと思います。

かつては、若い外科医たちに「24時間、365日、休みがあったら損と思え!」と言って、厳しい修業をさせていた私も、その標語を現在では口にしないようになっています。

一昔前、リゲインというドリンク剤の宣伝で、「24時間、働けますか!」という歌詞が使われていましたが、最近では聞かなくなりました。おそらく、会社の方針で使わなくしているのだと思っています。

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加納宣康 昭和24年8月4日、岐阜県生まれ。千葉徳洲会病院長

(この原稿は加納医師が、本紙読者のためにボランティアで執筆しています)

3月5日20時00分 374
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