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刈り取る前にお払いをする岡野宮司ら=鴨川

鴨川

明治天皇の即位に伴う儀式「大嘗祭(だいじょうさい)」で米を奉納した鴨川市北小町の主基(すき)斎田址公園周辺の田で16日、稲の収穫を感謝する神事「抜穂(ぬきほ)祭」が執り行われた。主基斎田の地主の子孫をはじめ、同市明治神宮崇敬講の会員、明治神宮の関係者、地域住民ら50人が参列し、令和最初の実りを祝った。

大嘗祭は、天皇が即位後初めて行う新嘗(にいなめ)祭。その年の新穀を天皇が神々に供え、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る。

北小町では約150年前、明治天皇即位時の大嘗祭で米を献上する「主基斎田」に選ばれた。現在も同地では長狭米≠ニして米づくりが盛んに行われている。

昭和56年からは、明治天皇をまつる明治神宮(東京)からの依頼で、新嘗祭に同地の米を使って地元の老舗酒造「亀田酒造」が醸造した白酒(しろき)と稲穂を奉納。40年近く続けられている。

抜穂祭は、公園中央の記念碑の前に祭壇を構え、厳かな雰囲気の中で営まれた。北辰神社の岡野哲郎宮司が祝詞を奏上。田で、白装束をまとった同崇敬講の渡辺義和副講元、同地の地主の子孫である松本恭一さん、地域住民らで組織した「主基斎田の保全活用を考える有志の会」の鈴木美一代表の3人が、稲穂を刈り取った。最後は、参列者らが玉串をささげ、実りに感謝した。

祭りを終えて、同崇敬講の真田博夫講元は「主基斎田について、地域の子どもたちにも伝え、これからも代々継承していきたい。明治天皇ゆかりの地であるこの地域に誇りを持ち、全国、世界に発信していって、多くの人に知ってもらえたらうれしい」と話した。

今後、9月10日までに、収穫された米が亀田酒造に持ち込まれ、「醸始式」を経て白酒の醸造が始まる。また、10月中旬に「穂揃(ほぞろ)式」を行い、奉納する稲穂を選定。白酒と稲穂は、11月14日の明治神宮の令和の大嘗祭で奉納される。

【写真説明】刈り取る前にお払いをする岡野宮司ら=鴨川

8月17日20時00分 654
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