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場所や領主を詳細に記録

鴨川市は、江戸幕府の直轄牧だった「嶺岡牧」の全体が描かれた2枚の絵図「房州峯岡山野絵図(縦122a、横273・5a)」「房州朝夷郡柱木野絵図(縦89・5、横81・3a)」を、新たに同市指定の有形文化財に加えた。嶺岡牧関係では初めての文化財指定で、同市では「嶺岡牧全体を表した絵図は、他に知られていない。状態も良好で貴重なもの」としている。

江戸時代に嶺岡牧を管理した牧士の末裔(まつえい)、石井浩さん=同市坂東=が所有している。それぞれ年代の記載はないが、「絵図内に書かれている村の領主名から房州峯岡山野絵図は享保10年(1725)ごろ、房州朝夷郡柱木野絵図は同年から11年前半ごろに製作されたものと推測される」と同市。

それぞれには、野馬を捕獲するための「馬捕り場」や野馬の水飲み場をはじめ、牧内の山や道、村との境、山と牧野御用に関わった村名と石高、治めていた領主・代官名などが詳細に記録されている。

紙を補強する裏打ち紙には絵図名と、所有者の石井孫左衛門の名前とともに、「控」と記されている。彩色や線の描き方など、絵の完成度は高く、絵師などによって専門的に作成されたとみられ、幕府に提出された「正本」に対し、地元に保管された正式な控えと推定されるという。

また、2枚の絵図は、紙の材質は異なるが、両方に描かれた曽呂川と大井村を示した楕円(だえん)形の位置が重ねられることから、正本は1枚の大きな絵図だった可能性が高いとしている。

2枚の絵図について同市では「準備を整え、5月ぐらいに郷土資料館で公開したい」としている。

【写真説明】文化財指定された房州峯岡山野絵図=鴨川

2月11日20時00分 527

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