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ヒラムシの一種 164年ぶり採取 県立海の博物館 奥野研究員が和名付ける 勝浦

2021年06月18日 03時00分
標本が追加され和名が決まった「カツウラニセツノヒラムシ」

勝浦市の磯で、ヒラムシの一種、プセウドケロス・グッタトマルギナトゥス(Pseudoceros guttatomarginatus)が164年ぶりに採取され、同市の県立中央博物館分館「海の博物館」の奥野淳兒主任上席研究員により標本にされ、「カツウラニセツノヒラムシ」の和名が付けられた。ヒラムシは、ウズムシ(通称プラナリア)の近縁の扁形(へんけい)動物。カツウラニセツノヒラムシは、乳白色の体に紫の小点が縁を囲んで並んでいるのが特徴という。

昨年7月に勝浦市の磯で、個人で海の生き物の研究を続けている瀬戸熊卓見さんが採取し、奥野研究員に報告。奥野研究員が調査し、1856年に当時の琉球(りゅうきゅう)王国(現在の沖縄県)で発見されたプセウドケロス・グッタトマルギナトゥスと結論付けた。

生物の名前は、世界共通の学名と、各国で用いられる名前(日本では和名)がある。同種にはまだ和名がなかったため、奥野研究員は「カツウラニセツノヒラムシ」と名付け、千葉県生物学会が出版する千葉生物誌に投稿。審査を経て、今年5月に正式に認められた。

標本追加はまさに164年ぶりとなったが、同市のダイバーの間では、10年以上前から同種が頻繁に観測・撮影され、個人ブログなどに掲載されてきた。奥野研究員は「この種がこれほど多く見られるのは日本国内でも勝浦だけ。おそらくヒラムシが餌としているキノコホヤが、波が強く浅いところに多いからではないか」と話している。

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