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高度加工場で商品開発へ 南房総の 地域商社 旧学校給食センターを改修

2021年06月30日 03時00分

南房総市の旧和田学校給食センターを改修した「南房総農水連携高度加工場」の内覧会が23日、同所で行われた。南房総産ビジネス倶楽部(MBC)の会員ら約20人が参加し、高度設備を利用した加工食品の開発に、イメージを膨らませた。


地域商社「FS―Trading」(寺川広貴代表)が市と賃貸借契約を結び、運営する。地元農産物や海産物を使った高度な加工品づくりを通じ、1次産業の活性化や所得向上、地域ブランドを高めることを目的としている。


施設は鉄筋コンクリート造平屋建て509平方㍍で、国の補助も受け改修と設備費にそれぞれ約1億3000万円を投じ、昨年12月24日に稼働を開始した。


改修面では、今年6月に国内食品事業者に義務化された国際的な衛生規格「HACCP」の基準を満たし(認証は今秋予定)、前処理から加工、梱包(こんぽう)、保管まで一連の流れを整えた。


設備面では、▽細胞非破壊冷凍処理▽急速冷凍処理▽フリーズドライ処理▽スライス処理▽薫製乾燥処理――など、先端技術を一式取りそろえた。個々の設備は比較的小さいが、「研究所に近い存在」として、幅広い加工品製造が可能となっている。


この日は、訪れたMBC会員らを数人に分けて、海産物エリアと農水産物エリアを、スタッフが案内。それぞれの設備を解説し、参加者の質問に答えた。


市内で農業を営む60代男性は、「旬野菜の時期が偏ってしまう点でいえば、加工品で価値を高めるのは大事な視点。食品衛生管理も厳しくなる時代で、一歩前に前進できるのではないか」と期待を込める。


寺川代表は、「なかなか1事業者では導入しづらい衛生環境や設備が整った。地域の事業者と協力して、オンリーワンの商品をつくり、実売につなげたい」と展望を語った。


同社では、今年8月から「勝てる商品づくり会議」と題して、MBC会員らと具体的な商品開発や実売会を開催するとしている。

【写真説明】設備の説明を受ける会員ら=南房総

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