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迎え火で先祖の霊を迎える 安房

2021年08月15日 03時00分
お盆を迎え13日の夕方、安房の各地では、火をたいて先祖の霊を迎える「迎え火」の風景が見られた。

南房総市千倉町平舘区の一角では、午後3時すぎ、近所3軒の子どもからお年寄りまで14人が集まって、麦わらに点火。一人ずつ、「やんごめ食い食い、水飲み飲み、この明かりでござらっしゃい」(焼き米を食べて、水を飲んで、この明かりで来てください)と唱えながら、焼き米を火の中に入れ、ミソハギで水をかけていった。この後、各家庭が墓参りに出向いた。

田中スヱ子さん(79)は「家族仲良く健康で暮らしてご先祖様を待っているので、帰って来てください」との思いを込めた。

人口減少などにより、参加する家庭は以前より減っているといい、菊地延子さん(82)は「今の自分があるのはご先祖様のおかげ。ご先祖様を大事にする思いを若い人たちにも伝えていきたい」と話していた。

この地区では、15日の夕方、「送り火」で先祖の霊を送り出すという。

館山市立博物館によると、「やんごめ食い食い…」などと唱えながら行う迎え火・送り火は、地域の伝承ということもあり、文献などではほとんど残されておらず、安房の中でも地域によって言葉や方法などが違うという。

【写真説明】焼き米や水を火に入れ、迎え火を行う住民たち=南房総

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