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海の博物館でノリの新種発見 勝浦

2021年08月25日 03時00分
勝浦市の県立中央博物館分館「海の博物館」は17日、いすみ市や銚子市で採集したノリが新種と判明し、四方に手を広げるような形状から、和名を「センジュアマノリ」と名付けたと発表した。同館で標本を展示している。

房総の海の生き物について研究する同館の菊地則雄主任上席研究員と、水産業を研究する山口県下関市の国立研究開発法人水産研究・教育機構水産大学校の阿部真比古准教授らが、共同研究で明らかにした。

同館では、房総の海藻の多様性を明らかにする目的の調査、収集を2002年に大原町(現いすみ市)、04年に銚子市で行い、同ノリを採集。当時は、形態的特徴から、別種の「ウップルイノリ」と同定していた。

その後、水産大学校が12年、養殖に用いる新たなノリを見つけるために、山口県下関市で実施した調査で、ウップルイノリに似たノリを発見。培養すると、根元から葉状部が多数発生する独特の成長過程が見られた。

阿部准教授が菊地研究員に見解を求め、両氏らによる共同研究を開始。DNA解析を行ったところ、大原町、銚子市、下関市で採集されたノリは同じ種で、かつ新種と判明した。

乾ノリの原料となる紅藻アマノリ類は、日本では29種が知られており、センジュアマノリもこの仲間。成長過程で、さながら千手観音のごとく体からたくさんの手が出ているような姿を見せるという、他のノリには見られない特徴を持つ。下関市では14年以来、同種は確認できず、現在国内で確認できるのは千葉県のみという。

菊地研究員は「葉っぱがたくさん出るということは、それぞれの葉で成熟細胞ができ、たくさん子どもをつくることができるノリかもしれない」と話している。

【写真説明】新種の「センジュアマノリ」(海の博物館提供)

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