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千葉工大の学生が消防防災向けアプリを提案 南房総

2021年09月07日 03時00分
南房総市と「包括的な連携に関する協定」を結んでいる千葉工業大学は、今年度の連携プロジェクトのひとつ「地域課題解決アプリ・システム開発」の成果報告会を、オンライン形式で行った。「市消防団応援カード表示アプリ」と「避難所名簿登録アプリ」の2つの提案が行われ、市職員や消防団員ら15人と学生8人が、“スマート自治体”の実現に向けて意見を交わし合った。

同市と同大学は平成27年に、互いの知見や技術、資源などを活用して、地域の雇用創出、若者の定着を図ることを目的に、「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業に係る連携・協力に関する協定」を締結。29年には取り組みをさらに推進・発展させるため、継続的かつ強固な関係を構築しようと、包括的な連携に関する協定を結んでいる。

アプリ・システムの開発プロジェクトは、大学の持つ情報通信技術を生かし、さまざまな地域課題の解決を目指そうと続けられている取り組み。29年の開始から、「徘徊(はいかい)者発見アプリ」「公共施設利活用アプリ」などの開発研究が行われている。

開発に向けた取り組みは、学生の30時間の履修科目に位置付けられており、今回は、同大情報ネットワーク学科(中川泰宏助教)の指導の下、学生8人とアドバイザーの富士通が協力し、市民課との産官学の協働プロジェクトとして実施。報告会は1年間の成果を発表する場で、コロナ禍を受けてオンラインで行われた。

市消防団応援カード表示アプリは、消防団員を応援しようという市内の各種商店や飲食店など事業所をスマホなどで表示し、団員やその家族が一定のサービスを受けられるようにするもの。利用してもらうことで、事業所の収益増にもつなげようという。

一方の避難所名簿登録アプリは、避難所に来た際に行う名簿記入を、現在のコロナ禍で密を避けるために、スマホで事前に登録してもらうことで、手軽に入力できるようにしようというシステム。

報告会では、市役所に集まった消防団の木村庸一団長、新井英明副団長、佐久間真一副団長や、嶋田守副市長など市職員ら15人に、8人の学生が自宅からオンラインでプレゼンテーションを行った。

学生はそれぞれに開発したアプリを紹介しながら、「人の役に立ちたい、地域課題を解決したいと考えていた」「大変だったけれどとても楽しく、人の助けになることにやりがいがあった」などと話していた。

講評を行った嶋田副市長は「オンラインで分かりやすく提案をしていただき、感謝したい。このアプリが完成すれば、市のその他の課題解決にもつながるため、実用に向けて引き続き、協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

今後は、学生の自主的なシステム開発ボランティアとして、来年3月までプロトタイプの製作に向けた研究が続けられるという。

市消防防災課では、消防団応援アプリについては早期導入も可能だとして、学生とともに実用に向けた開発をさらに進めていくとしている。

活動に参加した学生は次のとおり。=敬称略

▽市消防団応援カード表示アプリ=依田和雅(応用化学科3年)佐々木勇太朗(情報工学科2年)横山空(情報ネットワーク学科3年)津布久元気(経営情報科学科3年)

▽避難所名簿登録アプリ=野崎勇気(応用化学科3年)山北泰平(同2年)大久保匡晶(情報ネットワーク学科3年)吉岡信太郎(同)

【写真説明】オンラインで行われた報告会=南房総

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