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南房総の莫越山神社で神酒瓶詰め 18日に鶴谷八幡宮に奉納

2021年09月18日 03時00分
南房総市沓見の莫越山神社(斎東清道宮司)で17日、伝統的な神酒醸造神事でつくった神酒の瓶詰め作業が行われた。コロナ禍の中、氏子らは「地域の伝統を引き継いでいきたい」という思いで行った。

1300年ほど前から続くとされる神事。同神社、伊勢神宮、出雲大社、岡崎八幡宮の全国4か所だけが神社による清酒を醸造するという。「神酒造り神事」として同市指定無形民俗文化財となっている。

神酒は、安房国司祭「やわたんまち」で、鶴谷八幡宮の神前にささげられており、今年は、18日の六所祭で奉納される。

今年の祭礼は、新型コロナ感染拡大防止の観点から祭典のみに。神酒は例年、神輿の担ぎ手に振る舞われているが、地区民らに配布されるという。

8月2日に氏子らが仕込みを開始した。醸造には、同地区で栽培された「コシヒカリ」60キロを使用。精米し、糀(こうじ)や同神社の井戸水を加える「酛(もと)立て」。同9日にはさらに米、水、糀を足す「掛(かけ)」をした。

感染対策を徹底しての仕込み作業。空調設備を使って、室温を20度に保つなど、管理に細心の注意を払って行ってきた。

16日から24時間ほどかけてしぼり出し、神酒がたるにためられた。その神酒を瓶詰め作業。日本酒の芳香が漂う中、白い作務衣(さむえ)を着た氏子らが、ひしゃくとじょうごで丁寧に瓶へ注ぎ入れ、わらでふたをした。

千葉東税務署の職員らが計量。東京国税局、館山税務署の職員らも立ち合い、作業を見守った。今年は一升瓶(1・8リットル)で39本と約825ミリリットルの神酒が出来上がった。

アルコール度数や比重などを分析、鑑定する東京国税局・課税第二部鑑定官室の岩槻安浩鑑定官室長は、「酸味があり、香りも良い。すっきりとした味わいで、飲みやすい」と感想を述べた。

斎東宮司は「新型コロナの終息と地域の安寧を祈り、神事を行いました。地域の伝統なので、続けていき、守っていきたい」と話した。

【写真説明】瓶に酒を注ぐ氏子ら=南房総

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